毎日幸せを感じるために

幸せをもっともっと感じるために、毎日の気づきを書いていきたいと思います。

本を読む

こんにちは、あんです。

昨日珍しく本屋さんへ行きました。日本の本屋さんの紀伊國屋ではなくアメリカ人が行く普通の本屋さんの方です。


その昔まだインターネットなんて個人でやらなかった頃、まだ日本に住んでいましたが、学校の帰りや仕事の帰りと言えば、本屋さんによるのが当たり前でした。人との待ち合わせも本屋さんだったなあ。


米国に来てからも、ほんの数年前まで、街の中心には大きな本屋さんが何軒か必ずありました。広い店内は立ち読みをする大勢の人で溢れ、そこここのコーナーには座り心地の良さそうなソファーが幾つも備えてあった。立ち読みお断りなんてことは言わない。床に座り込んで読んでいる人たちもいたくらい。


今は、いわゆる紙でできたずっしりと重い"本"というものを実際に手にする機会が減ったばかりか、それを売っている実際に足を運べる本屋さんも少なくなりました。大きなチェーン店が次々に姿を消した後、今まだ開いている本屋さんは、たいてい昔からずっとやってる地元のお店という感じ。今回立ち寄った店も、奥に入ると子供達が座って読めるようなコーナーが設けてあって、そういうのを見るとああやっぱり本屋さんっていいなあと思います。


ただやはり小さい本屋さんでは、かつてあったような大きな本屋のような品揃えは望めず、この頃はどの本屋さんへ入っても入口付近に置いてある新作の棚をざあっと見るだけ。昨日は少し時間があり、普段よりももう少し丁寧に手にとって見て回りました。


私はこちらの本、英語の本は、何賞を取った人の新作だとか、どこそこタイムズが絶賛しているとかそういうことはどうでもよくて、本の装丁が気にいるかどうかが第一条件です。(なので買うならペーパーバックではなくハードカバーを買います。) 前回同じ店で買った本も、装丁のイラストにまず惹かれて手にしたものでした。


今回は、装丁でピンとくるものがなかった。ぐるぐる何度も回ったけど、やっぱりこういう時はどうしたってピンとは来ないものなんでしょう。ただ、ぐるぐる回っている間に思い出した本がありました。イーディス・ウォートンのエイジ・オブ・イノセンス。ミシェル・ファイファーとダニエル・ディ・ルイス、マーティン・スコセッシの監督で映画化されました。


この映画、話は話で勿論いいんでしょうけれども、私は何が特に気に入ったかというと、映画の要所要所に出てくるいろんな状況の説明を、ナレーターが美しい英語でつるつると語ること。オペラの劇場の中の様子をとにかく事細かく、とか、豪華な特別なディナーのセッテイングを、この料理はこうこうで、どこそこのどういう由来の皿に盛り付けをし、云々。


どうやらそれが、映画の脚本ではなく原作の通りであるということを知り、ちゃんと読んでみたくて日本語訳の本を購入。登場人物が多いのを、やっぱり話も理解したいので人物相関図を自分で作成しながらも、その細かい状況描写部分を舐めるように読んで、状況を想像するのがとても楽しかった。少なくとも10回は読み返しました。(もう一度言いますけど、話の筋は、まあ私にはどうでもいい。いわゆるメロドラマです。ふーんという感じ。)


で、この本屋さんでぐるぐるしている時に思いついた。この本を英語で読んでみたい。私の好みの、状況などの描写の箇所を、日本語ではもうそらんじてるくらいの箇所を、英語で読めばどんな感じかなと。


結局はこの本屋さんでは購入しませんでした。なぜなら、まずもう相当古い本なのでハードカバーはもちろん無く、置いてあったペーパーバックは扉の絵柄が好みでなかったので。そして、思いつきました。そうだ、kindleで買えばいいんだ!


私は日本に居住していないので、日本のアマゾンのアカウントが作れません。従って、日本のkindleの本は購入できないんです。いつも残念〜涙涙涙涙涙なのです。なので常にkindleを仇のように見ていましたが、そうだ、kindleで英語の本買えばいいんだよ、と。


早速家に帰ってネットで検索。何と!この本がkindleで、ただ(フリー)でした。音楽や映画など色々と安価で買えるようになって来ていますけど、何でまた"ただ"なんだろう。理由はよくわからないのですが、実際に購入手続きをし、もう私のiPadに入ってますけど、本当にただでした。こういうもの(ピュリッツァー賞をとったような本)をただで売っていて、この世の文化的成長に何か弊害が出ないかと、少々不安です…



日本語で読んでいてにやにやしてしまうような大好きな描写の部分を、英語で読んでみました。やっぱり英語で読んでも美しい!映画のナレーション部分は、本当に原作に忠実でした。


思いついて立ち寄った本屋でインスピレーションを受けて、別経路ではあれど手に入れてみた、もう話の筋は知ってるけど英語版の本。こういうのも、何か私にとって絶妙のタイミングとか縁とかがあるんだろうなあと、しみじみ思ってしまいました。


今日のリリィ。この頃iPhoneを向けるとこっちを向いていてくれない。しかも元気なのでじっとしていない。ので、綺麗に写真が撮れません。ほとんど空のワインラックに頬っぺたを嬉しそうに擦り付けていたところを、後ろからそっと寄ってカシャリ。そろそろまたワインの大量購入が必要。




それでは皆様、今日も良い1日をお過ごしください。そして良い週末を。

サンフランシスコも青い空

こんにちは、あんです。

今日もとてもいいお天気でした。


ちょっとお花がドライですがカリフォルニアの青い空と、南向きの窓辺でまどろむリリィをお届けします。




日本の皆様、早く梅雨が開けますように。全国のわんちゃんが、雨を気にせずご機嫌でお散歩へ行けますように。

世界中にお住いの皆様へ、今日も気持ちのいい1日でありますように。

朝顔

こんにちは、あんです。

今手元に浴衣が一枚あります。



20年近く前にデパートで見かけて、色柄に惹かれて、私には少し幅が広いのを構わず購入したもの。(今書いてみて、デパートという音がなんだかレトロな雰囲気。今でもデパートって呼ぶのだろうか…)


米国移住がもう決まっていた頃かもしれません。もともと和の物は好きでしたが、この時期にはそれまでにも増して収集癖が強まっていました。浴衣は着物に比べると着付けやそれに伴う準備も簡単で、綿なので自分で手入れができることもあって、持っていた浴衣は全て米国へ持ってきました。高校生の時に母に作ってもらった浴衣に始まり、この朝顔、人から頂いた物、こちらに住んでからも猫好きの方に白地に小さな紺の猫が散りばめてある浴衣を、その方の帰国に合わせて譲っていただいたりしました。


かつて音楽の仕事をしており、普段はもちろん洋服を着、舞台に立つときもドレスが殆どでしたが、お正月など特殊な折には着物で演奏する機会もあって、成人式に作ってもらった振袖を、その後も結構何回も着る機会があったのは幸運でした。慣れている方に着せていただくと着心地もよく、形も美しい。胸元が貧相なので綿(わた)の塊を置いたり(今も貧相…)、寸胴にさせるためにタオルを巻いたり(むむむ、これは今必要かどうか…)、お陰で演奏がとても楽だった記憶があります。


流石に絹の着物はこちらへ持ってくる勇気がなかったので、浴衣と中学生の時から着ているウールの着物を持ってきています。その後、こちらで古着や洗える着物を買ったり戴いたり。以前はお正月にウールの着物を着たり、着付けをしてすぐ脱いでお茶してというお友達との集まりに参加したりしていましたが、まともに袖を通さなくなって10年近くになります。


今の家に越した際に、それまでかたつむりのように背負ってきたたくさんの荷物の殆どを、貸し倉庫へ入れることになりました。大事なもののために温度や湿度の調整が効く小さい倉庫を借り、着物類もそこで保管しています。電車などで15分ほどで行ける距離にあり、私のクローゼットの延長のつもりでいましたが、すぐに月に一度行くか行かないかという遠い場所になってしまった。


去年のハロウィンに、近所にみんなが飾り付けを見に集まる通りがあるということで、それなら私も何か面白い物を着て出掛けようと思い、倉庫からこの朝顔の浴衣を持ってきて膝丈に短く着て、下はレギンズにスニーカーで出掛けました。それ以来私のそばにこの浴衣があります。


ミニマムライフはいいなと思い、実際身の回りのものを減らしてきています。そんな中、普段は使わないけれど、しまってある引き出しを開けてその存在を思い出すたびに、心に何かが共鳴するような気がする浴衣です。


今日のリリィ。日中彼の猫草はこことは違う窓のそばで日光浴をさせている。"何処へ?"と問われている気がしましたので早速ここへ持ってきて差し上げました。




それでは皆様、今日も良い1日をお過ごしください。