毎日幸せを感じるために

幸せをもっともっと感じるために、毎日の気づきを書いていきたいと思います。

朝顔

こんにちは、あんです。

今手元に浴衣が一枚あります。



20年近く前にデパートで見かけて、色柄に惹かれて、私には少し幅が広いのを構わず購入したもの。(今書いてみて、デパートという音がなんだかレトロな雰囲気。今でもデパートって呼ぶのだろうか…)


米国移住がもう決まっていた頃かもしれません。もともと和の物は好きでしたが、この時期にはそれまでにも増して収集癖が強まっていました。浴衣は着物に比べると着付けやそれに伴う準備も簡単で、綿なので自分で手入れができることもあって、持っていた浴衣は全て米国へ持ってきました。高校生の時に母に作ってもらった浴衣に始まり、この朝顔、人から頂いた物、こちらに住んでからも猫好きの方に白地に小さな紺の猫が散りばめてある浴衣を、その方の帰国に合わせて譲っていただいたりしました。


かつて音楽の仕事をしており、普段はもちろん洋服を着、舞台に立つときもドレスが殆どでしたが、お正月など特殊な折には着物で演奏する機会もあって、成人式に作ってもらった振袖を、その後も結構何回も着る機会があったのは幸運でした。慣れている方に着せていただくと着心地もよく、形も美しい。胸元が貧相なので綿(わた)の塊を置いたり(今も貧相…)、寸胴にさせるためにタオルを巻いたり(むむむ、これは今必要かどうか…)、お陰で演奏がとても楽だった記憶があります。


流石に絹の着物はこちらへ持ってくる勇気がなかったので、浴衣と中学生の時から着ているウールの着物を持ってきています。その後、こちらで古着や洗える着物を買ったり戴いたり。以前はお正月にウールの着物を着たり、着付けをしてすぐ脱いでお茶してというお友達との集まりに参加したりしていましたが、まともに袖を通さなくなって10年近くになります。


今の家に越した際に、それまでかたつむりのように背負ってきたたくさんの荷物の殆どを、貸し倉庫へ入れることになりました。大事なもののために温度や湿度の調整が効く小さい倉庫を借り、着物類もそこで保管しています。電車などで15分ほどで行ける距離にあり、私のクローゼットの延長のつもりでいましたが、すぐに月に一度行くか行かないかという遠い場所になってしまった。


去年のハロウィンに、近所にみんなが飾り付けを見に集まる通りがあるということで、それなら私も何か面白い物を着て出掛けようと思い、倉庫からこの朝顔の浴衣を持ってきて膝丈に短く着て、下はレギンズにスニーカーで出掛けました。それ以来私のそばにこの浴衣があります。


ミニマムライフはいいなと思い、実際身の回りのものを減らしてきています。そんな中、普段は使わないけれど、しまってある引き出しを開けてその存在を思い出すたびに、心に何かが共鳴するような気がする浴衣です。


今日のリリィ。日中彼の猫草はこことは違う窓のそばで日光浴をさせている。"何処へ?"と問われている気がしましたので早速ここへ持ってきて差し上げました。




それでは皆様、今日も良い1日をお過ごしください。

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