猫って一体何なのだろう。

人語は発せず、ただそこにいるだけ。

個体にもよるだろうけれど、リリィの場合はあまり鳴かない静かな猫。希望事項があってもほとんどの場合は無言で、テレパシーでこちらの頭の中に直接飛ばしてくる。

サイズが小さくて、だから居なくなったからといって物理的に大きなフリースペースができるわけでもない。

形容できない存在感。

ある瞬間まで確かにそこに居て、忽然と消えた。絶対に戻ってこない。

物質世界の不思議。そこに、在る、もしくは、無い。

10月17日に撮った写真。これをプリントアウトして、彼のソファーの定位置に置いている。深い深い、目。何か言われている気がする。話ができる、気がする。彼の魂とか、念とか、そういったものと繋がれるような気がする。

私は、私自身と繋がっている、だけなのだろう。

この世は、全て自分自身が創り出している。そうなんだなあと、その証拠を目の当たりにしているように思う。