毎日幸せを感じるために

幸せをもっともっと感じるために、毎日の気づきを書いていきたいと思います。

今日のリリィ 〜 してやったりの巻

このところ暖かい日が続くサンフランシスコです。部屋に空気がこもらないように、西側の大きな窓の、両側にある開口部分を、開けておくことが多くなっています。


この開口部分、よく高層ホテルにあるように、人間の大人はすり抜けられないほどにしか、開けられません。でも、猫なら、すり抜けられます。網戸はもちろん、ありません。


ちなみに、ここは16階。窓の外は何も捕まる所のない、のっぺらとした壁です。


UV対策のために常に下げてあるブラインド。時々こうやってリリィが居られるくらい上げてやります。


横幅3メートルほどの窓は、手前側が左から右まで15センチほどの出窓になっています。寒かった時期には、リリィがそこに座って日向ぼっこをするのが可愛かった。寒かったので、窓を換気のために5ミリほどすかすことはあっても、全開にすることはなく、リリィが万一そこから落ちるかも、という心配をすることもありませんでした。


そのうちに、リリィもその出窓部分には上がらなくなっていました。


そんなある日のことです。


窓に背を向けた状態で、調べ物に夢中になっていた私は、時折話しかけてくるリリィに対して、顔を向けずに、言葉だけで対応していました。業を煮やしたのか、だんだんリリィの声のトーンに、ちょっとしたイライラのようなものが、混ざり始めました。


そして、しばらく静かにしていたリリィが、いきなり、かなり大きな声で話しかけてきました。


ん?声のする場所が、高い?


えっと思って振り向くと、なんとリリィは、チェンバロの向こう側の、出窓の部分にいました。しかも、私を試すように、頭の上半分だけを、チェンバロの向こうから覗かせている。



隠れんぼならびに鬼ごっこの体勢です。走り回る気、満々です。


左右に1メートルも動くと、開口部分があります。暑い日でしたので、開口部は全開です。


頭の後ろの方を、ひやっとした緊張が走る。


驚かしてはいけない。


「リーリーちゃ〜ん、そーんなところで何やってんの〜?」と、のんびり(を装って)話しかける。


心は焦っているけれど、その図があんまり可愛いので、カメラも向けて1、2回適当にシャッターを押す。


ようやく私の関心を引くことができてご機嫌になったリリィは、すとんと私の方へ降りてきて、私の膝へおでこを擦り付け、そのままバスルームへ走って行って、お水ご所望のミャウを歌い始めました。


膝の裏からへなへなと力が抜けました。あああびっくりしました。


まだ暑い時がありますが、それ以来、その窓を開けるときには、その前にプロテクションになるものを置くようにしたことは、いうまでもありません。



してやったりの、リリィでした。


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